吹奏楽コンクール課題曲 8 吹奏楽の話36
1976年最後の課題曲が、ポップス描写曲「メイン・ストリートで」。
過去のこのコーナーに、吹奏楽がポップスを得意とする編成だという記事を書いたが、その時に一度登場してる。
名曲中の名曲なので、もう一度ここで紹介したい。
吹奏楽ポップスの父と称される、故岩井 直溥の作品。
岩井さんの作品は、この前年にも、ポップス・オーバーチュア「未来への展開」で登場しているが、合計6曲の課題曲がある。
中でも、ポップス描写曲「メイン・ストリートで」は、ポップス曲として完成度の高い課題曲となっていて、ただ単に技量を計る課題曲としての趣旨だけでなく、演奏する人たちがみんなで楽しめる音楽的要素も加わってる。
こうした方向性から通常の課題曲は、その場限りのものが多いのだが、未だ持ってコンサートの演目で取り上げられる音楽となっている。
親しみの込められた旋律と、ビートに乗って展開する音楽は、まさに吹奏楽の醍醐味を表現し、短い時間でたくさんの優れた部分を網羅した、音楽と言えると思う。