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昨日の仕事

昨日の仕事

昨日の日勤はKさんが休みで、その代わり応援に57歳の C がやってきた。
この男については、色々と過去にも書いてきたが、全く気配りもできず、積極性もなく、それでいてとりあえず、なんとなく仕事をやっているという感じのやつ。

この前に俺が、Cの班に応援に出たとき、この施設もあと1年半で取り壊しになるから、今のような消極的なままじゃ、新しい施設の方に残ることができないよ…とちょっと苦言を言った。

この話についてはもう少し背景があるので、後でまとめて書きとめ、記録しておくが…

ちょうどその時に、ポンプのモーターから水漏れしてたり、交代時に、ある装置の動作がおかしいと引き継ぎにあったのに、Cは班長代行でありながら、現場確認をすることもしなければ、それぞれのポジションについての指示もしない。
応援に来た俺についても、なんの指示もなくシカト。

ちょっとそれはありえないんじゃないの?と。
こっちは応援で休日返上で出て来てるわけでさ。
いちいちこちらから確認しなけりゃ、仕事にならないわけ?と。

それで、結局こっちから入って、仕事を振ってもらって、ようやく仕事につく始末で、いささか俺もカチンときた。

それで、水漏れの件や確認などやらないとダメだって注意して、流れでさっきの話が出た訳なんだけどさ…

それに対してもCから、余計な仕事をやって、怪我でもしたらどうしようもないですからね〜定年間近になって、損することになりますと言われた。

余計な仕事?

一生懸命やってるやつが、こういう話をしたんだったら、ある程度は説得力もあるかもしれないけれど、普段から人一倍怠けてて、よくも余計な仕事なんて言えたもんだなと思った。

班長代行として確認することや、異常が出てる箇所の修繕をするのは当然の仕事。

まあいいや、話を先に進める。

この施設を含めて、近郊の施設で、実は元請け会社が求人していることが分かった。
この施設においては、新しく搭載される、ボイラータービンの技術者まで募集してる。

要するにそういった技術者が求人されてて、その人たちが班長として抜擢されて、新施設に配属される。
その下に着く、運転員もさらに元請で求人してるって言う事が分かった。

要するに下請けの俺たちはクビってことが、これではっきりしたわけだ。

Cと二人になったとき、俺たち下請けは新施設には残れないから、次の人生どうするかね?って話を振ってみたら…
なんと電験3種を受験して、電気屋にでもなろうと思ってますと。

ほんとこいつ何を言ってるのかと思った。

この男がこの施設へ来て、1年半ぐらいになるが、いまだ間違えないで、日々の日報や報告書を書けたためしがない。

今日も誤差が80から120の間で記載しなければならない項目に、なぜか900と記載されていた。

とんでもない数字だし、前後の時間の記載を見たら一目瞭然なわけで、しかもその記載も別のページに書いてあるわけではなく、すぐ真上の行に書いてあるのに、それを堂々と間違えるものかと思う。

第二種電気工事士の資格を持ってると言っていた。
C が資格を取得したのは、恐らくは例の事故の前だと思う。
この人が車での大事故を起こして、しばらく記憶も戻らず、事故を起こした記憶は未だに抜け落ちてるという。
それが原因で、日々の記載に抜けがあったり、おかしな数字が書いてあったりと、ちょっと考えられないことが起きているのでは?
こういうことからして、事故の後遺症で、高次脳機能障害であることが疑わしい。

まあいいや。

なおも、電験三種は家族からも受けた方がいいと言われたし、知り合いが電験三種を取って電気屋をやっていて、その人は電気屋は資格を取得して独立したって話。
だから、自分もコネでそこへ勤め、ゆくゆくは独立して開業しようと思ってると、濁して言っていた。

何をアホなこと言ってるのかと思った。
その気があるんだったら、とっくに資格取得して独立してるだろうに。

わざわざこんなゴミ屋になってるか。

しかも前から思ってたことなんだが、Cは何かにつけて、知り合いが偉くて、その紹介だとか、誰かのコネだとか、家族は言ってるだとか…全部自分のせいじゃないっていう方向で話をする。

何か聞いてて、俺もイライラがピークに達して、人をあてに生きていても、何かあれば全部人のせいにすることになるよ。
生きていくのは自分自身なんだからね…と言ってしまった。

その後ちょうど所長がやってきたので、なんだか話が、俺が第3種冷凍機械責任者の受験をしようとしてるってところから、 C の電験三種の話になった。
なんとCは、他の人間にも自分が電験三種を受けるって吹聴してるらしい。

彼は意外なところに才能があるのかもしれないよと言ってたが、散々使えないだの言ってたくせに、何言ってるんだかこの所長はと思った。


それで午後になって、俺はちょうど持ち場の交代して、現場と、装置確認などをやっていた。
ちょっと動いただけでも、長袖の耐熱防護服を着ているんで暑くて汗だく。

制御室で休もうと思ったら、タイミング悪く所長がやってきて、どうも高架水槽の方で水漏れしてるからと言うので、その排水管から流れ出てる水の量が多く、どうも何かやばいことになってるなと感じた。

俺が汗だくなのを見て休憩してからでいいんだけどさーと言うので、あーそうですかと休憩していたら、所長と次長で現場を確認しに行くというので、俺も行かないわけにはいかない。

この人はいつも口先だけでは綺麗事を言うけどやってることと言ってることがでたらめなんだよ。

仕方なく6階屋上まで現場確認に行った。
5階6階と垂直のはしご階段を登らなければならないので、非常に危険だし高所恐怖症の人は危ないと思う。

案の定、配管が破損して激しく水漏れしていた。
その水は屋上に広がっていて、真下のクレーン室に雨漏りという形で染み出していた。

それから顧客に連絡して元栓を閉めたのだが、この水のルートを使っている現場について調べ、どこも使用してないことが分かったので、しばらく元栓を閉めておいて、その間に修理したらどうかっていう話になった。

現場写真をもとに、先輩が倉庫から在庫のバルブなどを持ってきて、大体の作業工程を説明し、自分は高所恐怖症だからあそこには行けないと、所長に告げたのだが、やるのは先輩だと、無理やり連れてかれてしまった。
悪いが俺には俺も笑った。

全員が屋上まで行ったら運転室が空になってしまうんで、俺がい残った。
それが、修理した後に、カメラに収めて顧客に提出しなければならないと、カメラマンの俺は何で来てないのかと、文句を言ったらしい。

アホかそんなの自分で撮れや。

修理が終わって3人が降りてきて、先輩が制御室に戻り、それっきり所長は、帰りまで一切顔を出さなかった。
そのことについて先輩はかなり憤ってた。

昨年所長は、先輩の勤務態度を問題にして、延長雇用を打ち切ろうと画策し、それは失敗に終わったが、当然先輩との間には、大きな遺恨を残すことになった。

また俺が下請けの待遇改善を求めて意見した際に、下請けのくせに生意気だと言う態度で、俺との間にも大きな溝が生まれた。

そういう人間に対して、修理してくれ、写真撮影してくれとよく頼めたもんだと思う。

どこまで、自分さえよければいい人間なんだと思う。

新しい施設には、当然知識のない、こんな所長は残れないよねと話がまとまった。