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音楽、それぞれの道

音楽、それぞれの道

高校で吹奏楽を経験して、その吹奏楽ではそれぞれの役職についた。
例えば俺は学生指揮者になり、友人はドラムメジャーだった。
当然それ以外の人間は庶務だったり広報だったり、今付き合ってるやつは副主将だった。

指揮者やドラムメジャーになれる人間はそれなりに知識を持ってなきゃならないし、やはり高校生ぐらいになると、それまでの興味の度合いで、知識の差が広がって、結果的に顧問が選ぶのと先輩らに推挙されるのとで、役職に振り分けられた。

決められたことには文句を言えない。
俺は自分の希望通り指揮が出来てよかったと思ってる。

ところが希望通りに行かない人がたくさんいた。

先日の副主将になったやつは、大学へ行って3回生のときにはドラムメジャー、4回生のときには指揮者になった。
正直高校時代にやりたかったんだろうけど、文句は言えなかったのだと。
後になってからそういうことを色々と聞いた。

今朝方、友達から先輩が自衛隊の音楽隊で指揮してる動画が届いた。
詳しく言うとその周辺みんなばれちゃうから言わないけど、その先輩なんかは高校時代は庶務かなんかの係だった。
音楽はかなり好きな人だったのは覚えていて、指揮者になりたかったんだろうというのはよく理解出来る。

動画送ってきた友達の話では、自衛隊の音楽隊に入ったおかげで、芸大で勉強したり、税金使っていろんな音楽の知識を得たわけだ。
音楽で生活をしていた唯一の人だと思う。
後でこういう生き方があると俺も知って、自分の人生をつくづく後悔した。

でもこうして先輩は指揮をして、鳴ってる演奏を聞いて、楽団のこの人たちは本当に生活のために真剣に音楽をやってるのか?
そんな風にしかどうしても聞こえてこない音楽が流れてる。
俺の負け惜しみもあるのかもしれないが(笑)

先輩はだいぶ偉くなったみたいだけど。
もともと勉強のできる人だったから優秀だった。
ただ性格はあまり好きではなかったけど。

その先輩とマブダチだったもう一人の先輩は、親のスネをかじって音楽浪人して、結局大阪芸大に入ったとか。

今から何十年か前にそのマブダチ先輩に俺の音楽を聞いてもらったところ、つまらない曲だとか、書き直せとか言われた。
言うのは勝手だが、あなたにそれだけの言う知識があるのか?と、少なくとも高校時代しか知らない俺としては、自分の方が先輩より上だとしか思ってないので、こんな風に感じたことがあった。

先輩の作品はどこを探しても見つからなかった。
聞かせろと言っても、もちろん本人からの提示もない。シカト。

どんな世界でも文句ばかり言って、特に芸術の世界では、自分がどれだけの実力を持っているかも示さず、あたかも先生や教授かのように、上から目線で喋るやつが多い。
この先輩もそれと同じ。

俺はどんなに肩書を持ってる人たちでも、その人の作った音楽を実際聞いて、楽譜を見て、それから得るものがあるかを判断する。

同じ頃自分が現代音楽作曲家で、日本音楽コンクールで入選したって言う人がいた。
その人はホームページを立ち上げて、自作で音楽を作っている作曲家を集めてた。
お互いに作品を公開しあいましょうみたいな感じ。
それで知り合ったのだが。

その人が俺のスコアを見てくれるって言うんで、見てもらったが散々酷評された。
酷評されるのは構わないのだが、その人に作品を聞かせてくれと言うと、なんとレコード店で売ってるから買ってくれと言われた。

自分自身ではコンクールに入選した有名人気取りだろうが、こっちとちゃ、そんな人間微塵にも巷には知れ渡ってないって。
そんなこと言われたってあなたの事はわからないよって言うのが精一杯だったけど。

まぁその時の事はこの人の作品を聞く機会があったのだが、正直言ってろくでもない作品で、これは酷いなとしか言いようがなかった。
俺は率直に面白くない作品だと言うと、あなたにはまだそのレベルには至ってないと言われた。

本当にそうなのかなと思ったけど。
まぁ相手も他に言いようがないわけでね、その気持ちはわからないでもない。

しかしどんな有名な音楽コンクールだって、優勝ではなくて入選だったら、それは影が薄くてわからないよ(笑)

そんなことでそれぞれはそれぞれに生きてきて、好きな音楽をなりわいとしている人は、特に良かったかなと思う。