様々な合奏 吹奏楽の話 12
楽器演奏で全体の合奏前には、様々な段階を踏んでからの合奏となる。
これから言う話は、あくまでも一例である。
曲が決められて楽譜が各パートに渡されると、まずはその譜読みから始まる。
譜面に書いてある文字なども含め、発想標語や、特殊な記号などがないかどうか、あればそれを調べなければならない。
特に楽譜は、英語だけで書いてあるとは限らず、イタリア語やフランス語、ドイツ語など様々だ。
そういったものを整理して、強弱や、速度の変化など注意しなが譜面を読みを行う。
この時参考演奏などがあれば同時に聞く。
それが終わったら、実際に楽器で音を出しながら、パッセージの確認と、技術的に難しいところなどの練習を行う。
ある程度各人で内容を把握したら、パートごとの練習となる。
このパート練習だが、たとえば、クラリネットには、アルトクラリネット、バスクラリネットという楽器があるが、音域の関係で、それらの動きはサックスに似ている。
それでサックスパートと一緒に練習したりすることが多い。
大概時間がないので、そこから全体合奏となるが、コンクールなど緻密な演奏を要求される場合は、木管と金管が別れて、分奏となる。
オーケストラのスコアは一つの建築物と考えるとわかりやすい。
低音楽器が土台を務めその上に家屋が建っていく。
屋根に行くほど音が高くなっていくという具合で。
それらの構築は、木管楽器全体でも低音から高音まであり、金管楽器も低音から高音まである。
もっと厳密に言うとサックスパートなどはかなり広い範囲で低音から高音までカバーしているといえる。
別れて演奏することで、木管は木管、金管は金管のバランスがはっきりとわかる。
詳しい話はしないが、こうした過程を経て全体合奏となる。
これは余談だが、学校の遠足を例えると、生徒の数が多くなれば多くなるほど、まとまりがつかなくなる。
吹奏楽でもそれは同じことで、いかに上手な人間が揃っていたとて、人数が多くなると、比例してバランスが崩れていく。
ソロが一番問題はないのだが、デュエット…クインテットとなっていくと、ハーモニーが複雑になっていくから当然音楽もまとまりにくくなる。
全体の合奏をする前に、まずは個人で、又パート内でしっかりと、基本的なことができるようにしておかないと、合奏に直面した時に、慌てることになる(笑)
今日の一曲はマクベス作曲の「マスク」。
吹奏楽らしい音楽だと思う。
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