ブリブリの日常的な感じ

日常の自分を綴る

わざわざ挨拶に来てくれた律儀な後輩。3月1日の仕事。

わざわざ挨拶に来てくれた律儀な後輩。3月1日の仕事。

仕事の話なので興味のない方はスルーしてください。


去年の夏に50歳のS君が入社した。
配属されたのが B班長の班で、このBは、当時経験2年半ぐらいだったから、まだよくわかってない事が多かった。
じゃ、どうしてこんなBが、班長に抜擢されたかって言うと、ひとえに所長の太鼓持ちだから。

人をまとめる能力もなく、自分の自慢話ばかりずっと喋って、相手の話を聞いてやることがない。
短い間だが、俺の班にも入社して半年ぐらいの頃来たが、自分が楽しようと思ったら、先輩でも使うっていう、しょうもない打算的根性のやつで、俺はこいつが好きじゃない。

S 君が入社した時は、最初は日勤作業になるので、各班渡り歩いて、教えてもらう。
よく言われてるOJT研修ってやつ。
それでうちの班に来た時に、他の班に比べ、教え方が非常にわかりやすいと言ってもらった。
俺も倒産した以前の会社では、長年にわたって教育係だったし、そうしたカリキュラムとか専門に学んで作ってたから、昔取った杵柄かもしれない。

ところがここの所長は無責任だから、適当なところですぐレギュラーメンバーとしてB班に組み込んでしまった。

班長が、ちゃんと教えられるわけでもなく、俺が応援休出でBの班に出た時などは、一生懸命色々なことを質問してきた。

そもそもS君は、この業界には似つかわしくなく、気配りができて礼儀正しく真面目であり、それでもってユーモアもあって、いわゆる頭の良い人間で、なんでこんな業界に来たのかな?と思った。

俺としては、だからすぐ辞めちゃうのかなと思ってたんだけど。

積極的に後輩を育てて、できるだけ早く一人前にしようなんて、そんな気持ちも能力もBには無く、かえって後輩を育てないようにして、いつまでも自分の優位性を保とうと言う、曲がった根性の人間。

B だけでなく、そう言う根性の汚いやつは、この現場には他にも多くいる。

俺が B 班に応援に出て、その時にS 君に色々と教えてあげていたりする姿をB が見て、先輩の俺がいるのに構わず、S は何だよ、そんなことだったら俺でもよく分かってるんだから、俺に聞けや!と不遜な態度で言っていた。 

所長のお気に入りと、態度もふてぶてしくなり、先輩の目の前で、先輩非難まがいの態度も平気で取って、自分が何を言ってるのかすら、分かってない。

こういうやつは本当にどうしようもない、低次元だと思う。

B の話は山のようにあるので、ここは、S君の話に戻して先を急ぐ。

昨年の夏過ぎてから、今年の11月末までの契約で、現在の古い施設から、今隣に建設中の新施設の稼働が開始となり、下請けが一旦切られることになった。

去年から様々な噂が飛び交っていたのだが、未だにはっきりしない。
そちらについては、この後の記事でまとめを書こうと思ってる。

新しい施設に残るための人員の条件として、ボイラータービン付きの施設で研修を行っておくことと言うのが、運転部から掲げられてきた。

それと当初は、下請けは全員切るつもりであったようなのだが、最近ちょっと雲行きが変わってきて、下請けも来月から二人研修に出ることになった。
下請けとは文字通り、俺達9人なのだが。

最初の先発隊として研修に行ったのが S 君だった。
研修に出たのは昨年の9月ぐらいからだから半年。
今回その研修を終えて戻ってくるので挨拶に来たってことなのだが 。
S 君いわく、俺や先輩が今年ここに残れないって話を聞いてたんで、心配になってきたって事だったようなのだが。

その辺についてもまた次の記事でまとめようと思う。

S くんはこの半年で、10トン 以上のクレーンの免許や、ボイラー2級の免許を取得。
やはり頭がいいから国家試験も二つクリアできて、思った通りの人だなと感じた。

今いる隣町の施設では、たくさんの学びがあって、休み時間にそれを勉強してたら、所内をうろうろしてて怪我でもされたら困るからと、怒られたとか。

その日やる作業も、班長がその日のご機嫌で勝手に決めたり、中には非常に横柄な態度の班長がいたりと、やはりごみ業界、程度が低いなと感じた。

全体が若者で構成されてて、年寄りの出る幕は無いっていうのが他の施設らしい。
親会社からの天下りが上に立ち、俺たちはその下の下請けなのだが、この元請けも天下りにいいようにされて、気の毒だなってところもある。

他の施設では、自分たちが一番だと思っているのか、研修に来ていた S 君達を馬鹿にする人間も多くいるらしい。
全て手動で動かしてる、この俺たちの施設を、お前ら何か操作することはできないよ!と、頭に来て言ってしまったとか言ってた。

俺はこの業界に来て、それまでに20年以上デスクワークしかやってなかったけれど、こういう仕事もあるもんだなと色々感慨深かった。

こういう仕事はこういう仕事で良い面もあるし悪い面もあるが、一番は、社会にとっては絶対必要なエッセンシャルワーカーであるにかかわらず、卑下されてることは否めない。

そもそも勤めている人間自身が、自分達は社会の底辺だからと笑って話す。
俺もその中に入って笑って話してて、時々ふと寂しくなる感じもあった。

ともあれ俺は今年の12月で定年退職をするわけだし、S 君はこれから班長になって、ここを盛り上げていく人間だから、最後までできるだけ力になろうと思ってる。