職場での心霊体験 3
俺の後ろに誰かいる…
よく幽霊が出るのがクレーン室。
老朽化してる建物でちょっと薄暗く、気味が悪い感じがしないでもない。
クレーン室は、前面がガラス張りになっていて、ゴミ投入口や、ゴミピットが一面見渡せるようになっている。
唯一、背後面は分からないので、それはモニターで見られるようになっている。
クレーン室のライトは、操作の関係上、反射すると見づらくなるので、蛍光灯に半分だけカバーがしてあって、ガラス面に蛍光灯の光が差さないようになってる。
この運転室は、天井走行クレーンなのだが、運転室固定型。
ゴミをつかんで運ぶバケットだけが、移動する仕組みになってる。
それで目の前をバケットが移動するわけだが、バケットには四つのライトがついていて、かなり離れたところのゴミをつかむときにも、それらの景色が見えるようになってる。
ガラス貼りの目の前を、電気をつけたバケットが通過するとき、当然かなり明るい光が差す。
通過後は急に暗くなって、ガラス面に、室内のぼんやりした蛍光灯の灯りから、運転してる自分の影がガラスに映り込む。
それが…
見ちゃったんだよね。
自分の影の写ったガラス面、その後ろに、黒い人影が立っている…
え!?
振り返ってみるも誰もいない。
ガラス面にも自分以外、誰も写っていない。
一体これはどういうことだろうか?
こうしたことがこの8年間で2、3回あったかな。
一瞬ドキッとします。