1月9日の夜勤明け、さぁもう帰ろうと引継ぎの時間になったときに、凍結で配管が破裂した箇所があった。
俺が制御室に戻ったときには誰もいず、さては何かあったなと思ったが、今し方配管が破裂したと言われた。
引き継ぎを始める5分ぐらい前に配管が破裂したらしく、それをお客さんのほうに言いに行ったが、今日に限って早く来てるお客さんがいなかった。
実はこのお客、休みも早く会社に来て会社の広い風呂に入っている。
引継ぎはH班長の班で、そもそも普段から偉そうにしてるしそのくらいの対応できるだろうと、本来だったら班長の俺が残って復旧まで手伝ったりするんだけど、こいつに手伝う気にもなれず、ジャバジャバ水が吹き出してるのと横目に帰宅。
休み挟んで1月12日に会社に来ると、ユニオンを交換して復旧しましたって話が朝礼であった。
当然この班で作業した時は、何をどう作業したか報告もなく写真も撮ってない。
このH班長はいつもこういうことをするんで、俺は去年の秋に所長に文句をつけた。
こいつだけは俺の提案した、スキルを底上げするために、トラブルがあった際の現場写真は、必ずPCにアップするって方針に従わないわけ。
それは自分が元請けからの派遣だからお前ら下請けとは違うんだという態度。
足並みも揃わなきゃ何にもできない。
相変わらず頭が悪くてどうしようもないなと思った。
お前が得た知識はお前だけのものなんじゃないんだよ、なんでそれがわからないのかね…
それでこの日も一人欠員で、かなり忙しい日々だったが午後から若干ゆとりがあった。
そこで次長と話をする機会があって、ちょっとおどろくべき話を聞いた。
H班長のアホ班には、問題社員のGの他に、Zという44歳の非常識な奴がいる。
いってみれば非常識が3人揃った班。
このZは、礼儀に欠いた人間で、この会社に自分より後から入ってきた人間は、会社でも私生活でも自分よりも後輩だと言う認識を持っていて、頭ごなしに命令はするは、タメ口でしかも酷い言葉使いをする。
これに頭にきて俺は何度となく、こいつに協力をしない態度を取ったりしてきた。
それでこいつは自分の言動が問題となり他の社員と宴会の席で殴り合いの喧嘩となった。
それでもこいつは全く反省もせず同じ言動を繰り返している。
そのZとGは、実はしばらく犬猿の仲だった。
というのも、Gが退職した人間の空いたロッカーに自分の名前をマジックで書き込み、Zがそういうことをするんじゃないと注意したら、頭のおかしいGが逆恨みで怒り、関係が悪化した。
このときの話にはその後のことがあるのだが長くなるので割愛する。
この2人が最近急接近して仲良くやってるので、不穏な空気にGが堪え兼ねて、歩み寄ったのではないか？と俺が次長に話を振った。
するとそうじゃないよと。
実は不穏な空気に耐えられなかったのは年上のZで、このままこういう空気の中で仕事をしたくないんで、会社では普通にやろうと言ったらしい。
するとなんとGが、頼まれたなら仕方ないからそうしてやるが、先輩のくせに後輩の俺をいたわらなかった、お前が悪かったんだからな！と言ったという。
なんじゃそれ…
呆れてものも言えない。
そういえば次から以前聞いたが、先輩と俺がGの態度の悪さを注意して、逆ギレしてGがコンプラインス委員会へ言った時に、Gが興奮して、
「あいつら先輩なのに、どうして俺に頭を下げないんだ？
挨拶だって何だって、あいつらが先輩なんだから後輩の俺に頭を先に下げるのが当たり前だ…」
そう言ったと。
こういう常識を俺は未だ知らない。
だいたいGは、バイトでも普通の会社でも務まらず、こんなろくでもない職場の水に合ったから、ここで長く勤めてるが、専門学校を卒業し、10年近く勤めが続いたのは初めて。
とてもこんな所普通の会社じゃクビだ。
おそらくは精神病なんじゃないかと思う。
そう思うことにした。
俺もこいつらにはもう限界だから、この会社の自由に休めると言う利点を使って、3月は資格試験に4日休み、やめる前にあと何日か休みたい。
俺も会社やめますからと、その時に次長に言った。
5月までに辞められたらいいんだけどな…
