うれしかったこと」
今日貸切風呂のお湯はりで、ちょっと熱めだったかなと不安だった。
というのも、外は少し寒くて、そういう中で貸切風呂に一番に入る人は、身体も冷えてるし、少しぬるめがいいと思った。
けども、そのままだとどんどん冷えてしまう。
けっこう冷えるスピードって、思ったよりも早い。
それで、かけ流しのお湯を、少し熱めに調整して、ちょろちょろと勢いも少なめにやって見た。
温度もそんなに極端に変わることなく、徐々に温まっていくのが狙いだった。
そんなこと考えてお湯張りしてるのは、俺ぐらいしかいないのかもしれないけど…
それから最初のお客様が入って、次のお客様の準備に入るところで、最初のお客がなかなか出なかった。
俺はパントリーで出るのを待ってたんだけど。
次のお客さんまで10分しか余裕がなくて、その間に清掃したり、流しを受けを拭いたり、アメニティーの補充をしたりしなきゃならない。
貸切風呂は50分間なんだけど、なかなかその時間を守ってもらえない。
俺だったら湯あたりしちゃうくらい(笑)
ようやくお客様が出てきて俺はパントリーで隠れて様子を観てた。
するとその女性のお客が、 湯加減も良くて本当に気持ちよかった…って話をしてた。
なんかこの言葉を聞いて、 ここに来て初めてジーンとした。
人のために無駄な仕事をしているのかと、ずっと思ってたけど、 湯加減もちょうどよくて、気持ちよかった…って言葉が、誰かのために頑張ったって評価だと、胸を打った。
いろいろ考えてやってた甲斐があったよね。
その後、 散らかし放題の悲惨な状態だったけど、それ以上の言葉をもらえたから、片付けも苦にならなかったし(笑)
きっと、見てる人は見ててくれるんだね。
嬉しかった。